• 社員インタビュー

青森から全国へ、珍味加工品の納品数アップを目指す

青森から全国へ、珍味加工品の納品数アップを目指す

中水青森中央水産株式会社

豊島 夏子(Toyoshima Natsuko)

豊島さんは、加工品の営業をしています。量販店などに商品を取り扱ってもらうため、仲卸業者や製造元のメーカーと協同して商品を提案していきます。 一般企業の営業とは少し違った中水青森中央水産での営業職について、詳しくご紹介します。

ホタテ漁師の実家の助けになる仕事がしたい!

わたしは平内町の出身です。両親が平内町でホタテ養殖の漁師をしているので、実家の仕事の手助けになるような水産関係の仕事を候補に就職活動をしていたところ、最初に目に留まったのが中水でした。県外の水産関係の企業も検討していましたが、最終的に地元にある中水に就職を決めて、市内の大学を卒業後、2018年4月に新卒で入社しました。

営業に携わる社員は40名ほど在籍しているのですが、女性はわたし一人。入社前は、仕事が楽しみな面もありつつ、女性がいないことに不安も感じていましたが、現在は上司や仲間に恵まれて加工部の営業として仕事をしています。

メーカー・仲卸と協同して量販店へ営業

加工部での営業は、県内外のスーパーなどの量販店に商品を取り扱いしてもらうための営業になります。スーパー以外にも、外食関係の企業や飲食店、給食関係などに、自分が取り扱っている食品を納品させていただくことが目標です。
数ある加工品のなかで、わたしは特に珍味類、味付け数の子、ししゃも類の担当をしています。商談となると、私たち中水と量販店との間に仲卸業者が入ります。まず私たちが、仲卸業者に商品を提案して、仲卸経由で量販店などのバイヤーへ紹介していただき、商品を取り扱っていただけるかどうかを検討いただきます。商談の際には、量販店、仲卸、中水、メーカーの4者合同で商談をすることもあります。中水から商品を提案する場合、基本的には仲卸業者を通して商品を流通させる流れになります。仲卸業者を通して商品を流通させる流れになります。
加工部は冷凍商品や常温保存できる商品がほとんどなので、時間に関わらずその場ですぐに試食していただいたり、商品を確認していただけるのが強みです。

私のいる加工部では、朝4時に出社します。加工部は前日に商品の8割ほどの注文をいただいていますが、6時までの朝売りの間も追加注文も受けています。朝売りの対応後は、商品の在庫確認や当日の注文分の売り上げ確認などを行い、7時半~8時くらいに朝食をとります。その後は、商談の準備や仲卸業者への連絡をします。会社の外に出て仲卸と打ち合わせをしたり、県内外の量販店へ直接訪問することも多いですね。
13時半には終業ですが、この生活に慣れるまで最初の頃は大変でした。午後には帰宅できるので、私は昼寝をせずにそのまま家事をしたりする時間に充てています。夜寝るのは9時くらいですね。

量販店で取り扱っていただく際にはカルテ登録という手続きを商品ごとに行う必要があります。量販店によってカルテの仕様が異なるため、記入事項なども異なります。カルテのほかに菌検査や日持ち検査証などが必要な場合は、メーカーとやり取りをして書類をそろえていきます。カルテ登録するまで商品を納品できないので、メーカーと協力して書類提出を行うのは、加工品ならではの大変さかもしれません。

必要なのはお客様との信頼関係。変化する状況をこまめに連絡

量販店に納品するのが一番大きな仕事なのですが、地元のスーパーなどで自分が提案した商品が売り場に並んでいるのを見ると、「あ!」と嬉しく思いますね。やってよかったなと思える瞬間です。逆に、知らない商品が並んでいると「あれ、これどこから入っているんだろう」と疑問に思い、ついついメーカーを確認したり、「原価いくらなんだろう」とか「このメーカーだとこの流れでスーパーに流通しているのかな」などと勘繰ってしまいます(笑)。仕事ではないのに思わず市場調査してしまうような感じですね。

仕事をする上では、仲卸業者をはじめとする取引相手との確認や打ち合わせには気を付けています。メーカーでは、原料が手に入りにくい状況であったり、調味料が値上がりしたりと加工品を製造する上でさまざまな事情があります。また、ほかの市場とも取引をしているため、在庫の状況は随時変化します。そのような製造元の事情に応じて状況が変化するので、「今後この商品はこれくらい値上がりする予定」「今回の発注以降は、1ヶ月先の納品になる」など、商品についての情報共有をお客様にきちんとお伝えするようにしています。細かいことですが、お客様との間で情報の行き違いが生じてしまうことで他社との取引へ切り替えてしまう場合もあるので、定番でお取り扱いいただいている商品は特に切らさないように在庫を確認しています。

女性ただ一人の営業職。続けてこれたのは上司の存在が大きい

中水の強みは、青森県内の量販店への商流が確保されている点です。商品を取り扱いいただいている県内の量販店へ納品する力は、青森中央水産の強みですね。仙台・秋田・岩手・東京などへの県外への出荷ももちろんありますが、そこはこれからより一層力を入れて取り組んでいきたいところです。

会社全体で見ると女性社員は3割ほどです。営業部で女性はわたし一人ですが、相談に乗ってくれる上司がいることで不安を抱えることなく仕事ができています。加工部に配属されてからわたしを見てくれている上司は、年配の男性の上司です。最初はどう接していいのか緊張していたのですが、「分からないことは何度でも聞いて」と言っていただいたことで、解決していけたことが大きいですね。一緒に商談へ行ったり朝売りをしていくうちに相談もしやすくなり、今でもわたしが提案で行き詰まったときや、どうすればよいか悩むときには、アドバイスをいただいています。

また、在庫チェックの際は商品ケースを運んだり、重いものを持つことがありますが、台車などの道具をうまく使っているのでそれほど大変ではないです。様々な業務はありますが、女性だから大変ということはないですね。

今後は県外量販店への納品数増加が目標!若手女性営業職の仲間を待っています

今後は、県外の量販店などに向けて自分が取り扱っている商品の納品数を増やしていきたいです。営業部門では1週間でどれくらい売り上げているか、社員一人ひとりが意識しながら仕事に取り組んでいます。現在、岩手県北上にある関連会社と協同して、半年間でこれくらいの珍味を売っていくという目標を掲げています。今まで納品が薄かった岩手県内に着手して、力を入れて取り組んでいこうとしているところです。

入社した当初は、冷凍課でホタテを担当したい!と思っていたのですが、加工部に配属されて4年目の今は、引き続き加工部で頑張りたいと思っています。というのも、加工部はほかの部署に比べて細かい部分があり、わたしの「細かいことをきっちりやりたい性格」からも、加工部が一番合っているなと実感しているためです。

市場は朝が早いので、朝から明るく元気な方、また、人と話をするのが好きな方が向いている仕事だと思います。電話でのコミュニケーションも大切な仕事なので、そういったコミュニケーションがうまく取れる方はぜひ挑戦してほしいです。わたしが入社したとき上司にいろいろ教えていただいたように、わたしも全部教えたいと思っています!ですので、水産品の知識が分からなくても大丈夫です。女性営業職の仲間が増えてくれることを期待しています!

卸売・流通業中水青森中央水産株式会社

青森市中央卸売市場における水産物の卸売業者として、水産物全般(鮮魚・冷凍・塩干・加工品等)の卸売業務を行なっております。県内のスーパー等で見かける水産物は、弊社が物流の起点となっている商品が数多くあり、更に物流技術の向上により日本全国へ、そして一部の加工品については、海外への輸出も手掛けています。 世界的に健康志向がブームとなっている今、魚食に注目する人が増え、世界の国々で水産物の消費量が増加しています。私たちはこれからも、日本の魚食文化を伝え続ける使命のもと、人々の食生活をより健康で豊かなものにしていくことを約束します。