- 社長インタビュー
業界内日本一の業績の裏に隠された社長の想い
森社長のご紹介
現在、二代目社長として、先代から引き継いだ会社を、自身の代でさらに飛躍させた手腕を持つ実力派社長です。先代社長から、森社長へのバトンタッチ、たくさんのチャレンジ、そして、苦難。全てがあってこその今がある、その歴史とこれからの更なる挑戦について、お話を伺いました。
八戸港と共にあった株式会社七洋
弊社はもともと、船舶の給油から始まりました。会社も海から近いところに位置しています。
設立当初の昭和47年(1972年)というと、八戸市が新産業都市に指定され、今も八戸のランドマークになっている製紙業などの工場、企業が相次いででき始め、工業港としての本格的な整備が進み始めた頃。古くからイワシやイカ釣りなどの漁業が盛んだった八戸では、そういった近代化の流れを受けて著しい発展を遂げていった歴史がありました。当然、漁船などに燃料を供給する、八戸の水産業を支える海の大動脈としての役割を担う企業が必要不可欠です。
漁船の横に、重油を積んだ私たちのタンク船をつけて、給油する、そういった事業を、私の父である先代社長と、先代の専務、二人で始めたのが、最初です。会社設立当初私は1歳半でした。
その最初の事業をきっかけに、エネルギー供給の重要さや、地方も近代化へ動く時代の流れを肌で感じていたんでしょう、「車に関すること、ぜんぶやろう」「(社名が)七洋だから、まずはガソリンスタンドを7つ作ろう」と、そういう感じで、次々とスピーディーに事業を展開をしていったと聞いています。
44歳で社長就任。就任前は…
実は私は、七洋へは中途入社なんです。それまでは、「車」とは畑違いの、東京の建築資材の会社で勤務していました。
「日本の中心たる都市で、成功するかどうか自分を試したい」という思いがあったので、学校卒業後から27歳まで、営業マンとして成績を残しつつ、経営や、営業など、今の仕事にも通じる、たくさんのことを学ばせてもらいました。
「そろそろ帰ってこい」と父から言われたのがタイミングで、会社を継ぐ予定は当時なく、地元に腰を据えて一社員として力になりたいと思い、27歳のときにUターン、七洋に入社しました。
それからは17年間、一社員として営業部(本社にある企業・官公庁向けの営業)に配属され、売上を上げ、だんだんと、前職や七洋での現場の経験を活かして、各部署の営業成績の立て直しをして回っていきました。
私は整備士の資格は持っていませんが、整備工場の経営にも携わりました。事業一つ一つ、丁寧に着手して、会社全体の業績、経営改善を図りました。
自分が成長していける、本当にいろんなことを経験させてもらったと思っています。
業界内でトップクラスの業績を誇る理由
弊社は、SS(サービスステーション=ガソリンスタンド)、整備、保険、車販売と、すべての事業において、高い業績を出し続けています。
要因は一つではないのですが、私は社員こそがこの会社、ひいては地域全体をもっと良くしていく”かなめ”であると思っています。だからこそ、社員の希望や、これからやりたいこと、意見には、私は絶対に耳を傾ける。時代の移り変わりとともに、社員たちが働きやすい環境になるよう、一番に考えています。
スポーツも、キャプテンの雰囲気で、チーム全体の雰囲気も違います。一人でできないことをみんなで最大化して、大きいことを成し遂げるために、「人」を大事にするんです。どんなときも否定は、絶対にダメです。良いものに転換するものも、否定したらそこで終わってしまいますから。
弊社の強みはまさに「社員」。うちは、辞めていく人がほとんどいません。ですので、長い時間をかけ、様々な部署に移動し、考え方を学んだり、会社のやり方を知ったりして、全体像が見えている人が多いです。
SSから、自動車販売課に行く人もいるし、整備工場に行く人もいます。入社時や、そのあとも定期的に、社員と話すんです。「将来どうしたいか」「ゆくゆくはどんな働き方がしたいのか」、そういったことを、話してもらいます。
そうすると、じゃあ、最終的にそうなるためにはここから始めれば良いね、と逆算して経験を効率良く積むことができます。
社員が自身で納得して成長をしていってくれる、うちはそこが強いと思います。
社員に対する思い
ふだんから、コミュニケーションが取れていないと、双方の意見や希望は、平行線を辿り伝わりません。
だからこそ、私は対等に話すことを大事にしています。”部下”とか、”育成”とかいうワードは、会社だと良く出てくるんですが、何となく上から目線な気がして好きではなくて、あまり使わないようにしています。
各部署の部長が「昨日、ここでこういうことがあった」「どこどこで、お客さんから良い言葉をもらった」と、起きたことを教えてくれるんですが、会社全体で良い情報は共有されるようになっていると思います。本当にみんなに感謝しています。すごく頑張ってくれているのが分かる。ここまでそれぞれの事業を大きくすることができたのは、社員一人一人のおかげです。
つむがれる思い、恩返しと感謝の連鎖
2011年3月11日の東日本大震災。海に面する弊社も大きな打撃を受けました。しかし、ああいった、窮地の中で、人との繋がりの尊さを私は噛み締めました。仲が良かったとある企業の社長から、大丈夫かと電話がかかってきて、今大変なことになっているということを率直に伝えると、すぐに救援物資を送ってくれ、営業再開に至るまでの支援まで行ってくださったんです。本当に助けられました。
また、そういった非常時においても、社員全員がまず冷静かつ迅速に、正しい対処をしていた。だから被害を最小限に止め、最短で営業を再開することができ、地域の皆さまへまた「日常」を送り届ける使命を果たすことができたんだと思います。非常に有難いことです。
いろんなところで受けた恩を、いろんな形で、いろんな人に還す。そうして、未来は創られていくのだと思いました。
変革期を迎え、移り行く時代の流れの中で
今、車業界は100年に1度の変革期を迎えていると言われております。
カーボンニュートラルの実現(脱CO2社会の実現のため、水素自動車や電機自動車を車の主流としてエネルギー転換を進め、ガソリン車をなくしていく)に国や社会が舵を切り始め、国や社会もそれに順応しつつあります。当然、当社としても、将来を見据えて追従しております。
水素自動車や電気自動車の普及による、「ガソリンスタンド」に変わる「水素ステーション」への設備投資や、車の整備技術の高度化による、機材と技術に投資などです。車だけでなく、取り巻く整備、鈑金、車販売、保険、ガソリンなど様々なところで変化に対応していかなければなりません。
それを困難や苦難と捉えるのか、チャンスと捉えるのか、無論、当社は後者です。
物が変わろうが、時代が移り変わろうが、全員で対応していく、その土台を作っていくのが私の役目です。
そして、その変わりゆく時代においても、地域の皆さまに、車のある、あたりまえの日常をお届けする、地域の暮らしと産業を支える企業であり続けるのが弊社のミッションです。
七洋を受けるあなたへメッセージ
弊社は、学歴などは問いません。カーライフコーディネーターも、整備士も、車の保険販売員も、フロントも、職種問わず、挨拶や、ルールを守る、働く仲間やお客様への思いやりを大事にするなど、基本的なことが大事だと思っています。
社員みんなが笑顔で働けるように、やりたいことを引き出して伸ばすのが、私は好きです。
きっとあなたの個性ややりたいことを活かせる場所があると思っています。
新たな仲間として、一緒に働けるのを、楽しみにしています。