• 経営層・管理者インタビュー

「モノ」だけでなく「コト」までお客様に届けたい

株式会社よこまち

尾﨑 淳(Jun Ozaki )

管理部長として財務管理をしながら人事労務の担当をしている尾﨑さん。お客様には「地域にあるスーパーがよこまちで良かった」と思ってもらえるように、社員には「ここで働けて良かった」と思ってもらえるようにという気持ちでお仕事をされています。お客様や社員の笑顔を作っている影の仕掛人ともいえる尾﨑さんから、仕事や人材育成についての想いやお考えについてお話しを聞かせていたただきました。

社長と出会ったのは16歳のとき

「よこまちストア」に就職したのは高校生のときに始めたアルバイトがきっかけでした。1年生の6月に学費が払えず、担任の先生に退学希望を告げたところ、先生が「アルバイトしながら学校に通わないか」とおっしゃってくれて、紹介されたのが「よこまちストア」でした。7月から翌年1月までの短い期間でしたがアルバイトをさせてもらいました。学費の目処がついたところでアルバイトを辞める時に、店長が「高校卒業したら就職しに来い!」と言ってくれたんです。でもその時は社交辞令だと思ってました。そしたら高校3年生の夏休みに、その店長から家に電話がかかってきたんですよ(笑)。その店長は今の社長なんです。

入社前からずっとそうでしたが、入社してからはますます人に助けられてきたことが多く、感謝の気持ちでいっぱいです。どんな人に出会えるか、その出会いとどう向き合うかってとても大切です。管理部で財務を担当しながら人事労務を担当して20年になります。

採用活動 ~よこまちの思いを知ってもらうことが最大の役割~

ご縁があって入社してくれた社員には、「この会社で良かった」と感じてもらえるようにしたいですね。人事担当の最大の役割は「会社を知ってもらうこと」だと思っています。弊社は地域との信頼や絆の上に商売が成り立っていることや、お客様に楽しい買い物をしていただくために商品をただ並べているのではなく、何故この商品を売っているのか、どのような価値のある商品なのか、「モノ」だけでなく「コト」を売る会社であるということを伝えていきたいです。

会社が求める人物像のひとつに「みんなで感動を共感したい人」とあります。これは例えば食べ物を「美味しいな」と感じたとしたら、その感動を自分事だけで終わるのではなく誰かにも伝えたい、どうしたら伝わるかな...などと考え、伝えた相手に感動の連鎖が続くよう「よこまち」の取り組みや想いを繋げ、お客様に喜ばれることを一緒に創っていける人と働きたい、という意味です。それが社員のやりがいにもつながってくると思っています。

社員の成長を見るのがとにかく楽しい

人事担当をしていて一番嬉しいのは、社員の成長を感じられる瞬間に立ち会えた時です。新入社員研修で、「自分は将来こうなっていたい」という将来像についてレポートを原稿用紙1枚に自筆で書いてもらっています。「GWを終える頃までには」「お盆を終える頃までには」「1年目を終える頃までには」「3年目を終える頃までには」そして実際にそのタイミングで、「今年は暑かったですね」とか「オリンピックで日本の選手が大活躍しましたね」とか「もうすぐ後輩ができますね」など実際にあった出来事を振り返ったコメントと本人が書いたレポートを渡して、振り返りをしてもらいます。それがとても楽しいです。渡された本人は自分の成長を確認でき、「初心に戻ってもっとがんばらなきゃ!」とモチベーションが上がりますし、そのエネルギーは周りにも伝わり、みんなにとっていい機会となっているように思います。この取り組みは2002年にスタートしました。先輩が、そのレポートを見ている後輩を見て「自分もこうだったな」と思い出し、「この後輩達と一緒に頑張ろう!」と思ってくれています。また、後輩は「先輩はどんなのを書いたんですか?」と質問し、良いコミュニケーションをとっているようです。このレポートのやりとりを実施してから、若年社員の離職率が顕著に低下したという成果にもつながりました。

社員には明日もここで働きたいと思ってほしい

「よこまち」が大切にしていることは、役職や経験年数だけで上下関係を作るのではなく「お互い○○してもらっている」と意識してコミュニケーションを取ることです。会社は社員に「よこまちで働いてもらっている」、社員は会社に「よこまちで働かせてもらっている」、これが「もらう」ではなく「やっている」と意識してしまうと「働かせてやっている」「働いてやっている」となり、良い職場環境が形成できる筈がありません。

また、業務上の報告や引き継ぎには必ず数字を使うように指導しています。例えば、「ちょっと残業します」の「ちょっと」は10分なのか1時間なのか、人によって感覚が違いますよね。数字で伝えることやできるだけお互いに食い違いが無いように具体的に伝えることは、新入社員研修の初日に実施しています。年代もキャリアも違う社員が同じ認識でストレスなく仕事ができるために、他にも様々な取り組みをしています。

先日、笑顔で仕事している新入社員がいたので話しかけてみたら、「チーフが良くしてくれているので毎日が楽しいです!」と答えてくれました。そのチーフが新人の時も同じ事を言っていたことを思い出して…しっかりと受け継がれているんだなぁと感じました。社員には「明日もあさってもその次の日も、毎日ここで働きたい」と思ってほしいですね。

よこまちの思い ~ここでしか売れない商品がある~

「よこまち」はナショナルブランドのものばかりではなく、地産地消にこだわって地元商品のブランド力が高まる応援をしています。地元でもまだまだ知られていない商品など、生産者がどんな思いで作っているのかを伝えられるよう工夫することで、お客様がより楽しんで買い物が出来るように努めています。店舗によっては、そこの地元に昔から伝わる伝統行事の際に何かを食べる風習があったり、季節によって食される郷土料理があります。そういったものを紹介することで若い世代の人達にも知って楽しんでもらいたいですし、昔から地域に根付いている風習は食を通して継承していけたら嬉しいですね。意味や価値のあるものを提供したいという想いがある「よこまち」には、「よこまち」でしか売れない商品があふれています。

創業116年の歴史を守り、次につなげるために

昔からそこにあった地元スーパーが閉店してしまうことも少なくない中で、時々お客様に「残ったのはよこまちだけだぞ、頑張れ!」と声をかけられます。その励ましの意味をしっかりと受け止め、よこまちの歴史を守っていかなければいけない、と思っています。またお客様へサービスを提供するだけでなく、地域の雇用を守る立場として会社を継続・繁栄させていくことも、この地域に根ざす「よこまち」の役割だと考えています。

同時に、2018年9月に新設された業務改革課が主導で進めているLSP(Labor Scheduling Program 作業管理、要員管理プログラム)を深化させていきます。今までの「人に仕事を」から「仕事に人手を」へシフトして仕事の時間割を見直し、徹底的にムリ・ムラ・ムダを排除して、社員の時間外労働を減らし、有給休暇の取得推進を図っています。時流に合わせ、変化に対応しながら働く環境も整え、社員にもお客様にも喜ばれる「よこまち」を皆で守っていきたいと強く思っています。

小売・販売業株式会社よこまち

創業明治36年、八戸市を中心に全7店舗を展開しています。(2020年現在)株式会社よこまちは「買い物を楽しく」する会社です。安心・安全はもちろん、感動や感謝を生み出すことを目指し、地域のお客様ひとりひとりに寄り添い、豊かな暮らしに貢献します。本当に価値のある確かなものをお届けすることで「お客様の健康な食生活のお手伝いをさせていただきたい」というのが、私たちの経営理念です。