• 対談形式インタビュー

「日本サーモンファーム」のいまと未来~これからの世代に伝えたい“志”~

「日本サーモンファーム」のいまと未来~これからの世代に伝えたい“志”~

日本サーモンファーム株式会社

伊藤 聖納(Sena Ito)

日本サーモンファーム株式会社

岡村 大祐(Daisuke Okamura)

上司と部下による熱い対談が実現!

日本サーモンファーム株式会社の淡水部部長として、チームの指揮官を務める岡村さん。
その指示のもと、柔軟且つ冷静な対応で現場作業をこなす伊藤さん。お二人の事業に対する想いや、働きながら感じていることを率直に語っていただきました。

青森を代表する新たな文化づくり

岡村:まずはじめに、私たち淡水部がどんな業務を行っているのかを伝えた方がいいよね?

伊藤:そうですね。是非、大祐さん(岡村部長)からお願いします。

岡村:私たち淡水部の主な業務は「サーモンの養殖から中間育成まで」です。発眼卵を購入し、専用の水槽に収容してふ化させ、約600gの大きさになるまで中間育成を行っていきます。もともとサーモンの養殖事業はデンマークなどの欧州が有名で、海水温が高いアジアでは難しいと言われてきました。ですが、津軽海峡や白神山地の美しい水などの優れた自然環境があること、冷たく厳しい北の海で育ったサーモンは青森を代表する新たな文化になるのではないかというところから事業がスタートしました。りんごやホタテに次いで、「青森と言えばサーモンだよね」という新たな文化を提案し、定着させたいという強い想いがあります。

伊藤:大祐さん、すごく説明が上手ですね。さすがです。実は最近、大祐さんと一緒に仕事をさせてもらうことが多くなり、自分も地域や自然に対する想いが強くなってきました。養殖に関しては、十二湖(深浦町)の湧き水を使用したりなど身近な環境で当たり前のように思ってしまうのですが、関わるごとにすごく尊い資源なのだと実感しています。だからこそ、青森県産として高品質なサーモンを届けることに意味や価値があり、この事業を継続していくことがやがて文化になるのだと思っています。

今だけの価値ではなく、持続可能な事業として

伊藤:この仕事を通して新鮮なのは、地元の漁業関係者と近い距離でお仕事ができることですね。中間育成後は、海面上のいけすで育成をする「海面養殖場」へ移動するのですが、青森県の豊かな海を守りながら事業を行う義務があるので、地元の漁業関係者との協働は必須です。自分は人見知りでしたが、どんなときも気軽に声を掛けてくださる方が多く、今ではすっかり慣れましたね(笑)。

岡村:そうだね。地元の方は心が温かい人が多いよね。補足すると、海の豊かさや自然環境から受けている恩恵は、同時に県や町の共有財産なので、私たちの事業自体は持続可能なものでないと意味がありません。そのうえで、新鮮で高品質なサーモンを届けながら、県や町に対して産業発展や雇用促進という形でお返ししていきたいと考えています。

自然環境の変化に合わせた働き方

伊藤:入社当初印象に残っていることは、業務をしっかりとマンツーマンでご指導いただけたことですね。「今のこの作業にはこういう意味がある」という説明があったので、未経験でしたがすごく安心でした。また、時間が経つごとに魚の成長も著しく感じることができるのですよ。日々の変化がすごく新鮮な毎日でした。同時に、ちょっとした自然環境の変化で成育に影響が出てしまうことも知りました。

岡村:そうだよね。現場で学ぶことの方が多いよね。例えば、天候の変化(台風前後など)については予測不能な場合もあります。もちろん、ある程度先読みをして対策はしていますが、状況によってはイレギュラーな対応で夜中にいけすの監視作業が入ることもあります。その際は一人に負担が偏らないよう、都度チームで判断しながら対応をしているので、特に夜勤専任は設けていません。豊かな自然の恩恵をいただくこともあれば、ときには自然ならではの厳しさを学ぶこともありますね。

伊藤:あと、働き方で言うと、シーズンを通してすごくメリハリがありますよね。例年ですと11月に中間養殖場から海面養殖場へ魚が移動するので、その後のメンテナンス、水質検査など業務が一気に集中します。淡水部では、11月は繁忙期と呼んでいて稼働率が高くなります。その分1月~2月の業務は比較的落ち着いていることが多く、長期休暇を取得することも可能です。

岡村:そうだね。私は長期休暇を狙って旅行の計画を立て、しっかり家族サービスをしています(笑)。

養殖業界の未来への期待

岡村:最後に私からこの記事を読んでいただいている方へメッセージを送りたいのですが…。
サーモンは市場においての需要に対し、供給が追いついていないのが現状です。この課題に向けて、私たちはこれまでの実績やノウハウをもとに事業拡大を見据えています。そのうえで欠かせないのが、新たなリーダーです。一言でリーダーと言っても、人ですから性格の向き不向きはあるでしょうし、こちらから一方的に強いるということはありません。ただ、可能性に満ち溢れている若手たちに期待したいことは、「責任感」をもって働いて欲しい!ということです。誰でもできることほど、自分にしかできないというマインドで向き合いながら、色々なことに挑戦する。そのような姿勢で働いていれば、周囲が自然と頼ってくれるはずです。

伊藤:自分は将来、大祐さんのような優しくて頼りがいのあるリーダーを目指しています。
当社は新しいことに挑戦する機会が多く、それを後押ししてくれる先輩もたくさんいます。活躍のステージはこれからどんどん増えていくと思いますので、積極的に挑戦していきたいですね。

岡村:なんだか、私が言わせたみたいになっていますが、彼はできる男です(笑)。期待しています!

 

今回は日本サーモンファーム株式会社の方々に「養殖業の面白さ」や「職場の雰囲気や今後の展望」についてインタビューしてきました。
この会社が気になった方は、下記 会社情報ページをご覧ください。