- 経営層・管理者インタビュー
長く働ける職場や人間関係でありたい

- <山田 真志さんのご紹介>
- 高校を卒業後、自然と家業である山協電気工業に入社された真志さん。
- 現社長は父親の操(みさお)さんです。 学生時代は授業が終わると「いついつ現場があるけど、出られるか~?」と、父親から声をかけられるたびに現場のお手伝いをしていたそうです。
- その頃は、自分の父親をはじめ親戚のおじさん達で現場を切り盛りされていました。「自分もここでやらなきゃ!」と家業で働くことを決め今も尚、熱い気持ちで日々挑まれているお話をお聞きしました!
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最初は道具の名前もわからない
働き始めた当時、まずは電柱を立てる作業などからスタートし、電気関係の仕事が分からなくても誰でも出来る作業から少しずつ始めていきました。その頃は、顔見知りの親戚のおじさん達と一緒に仕事をしていたので全然気を使わなかったのですが、一旦仕事が始まると、人が変わったように厳しくて職人気質の人達ばかりでした。
現場の見習いで作業をしていると、おじさん達に「おーい、これ取ってくれー!」と言われて道具を探すのですが、名前が分からないのでモタモタしているとよく怒られていました。当時は私もまだヤンチャだったので反発して、ついつい言い合いになっていましたね(笑)。

ウチはライフラインの中でも電気に関わる仕事がメインなので、送電線や太陽光、風力発電など幅広く請け負っていて、送電線などの建設工事や修繕管理が多くあります。
送電の仕事は、東北~関東方面への「遠方出張班」と岩手などの「近隣出張班」の2班編成でおこなっています。私は送電線の班長として28年間従事していましたが、その仕事は現班長達に任せて、今の私のポジションは何でもするチームの潤滑油的な役割「サポーター役」として、毎日色んな現場に行っています。同じ場所でずっと作業するわけではないので、毎日大変ですけど新鮮ですね。
今の現場は上北道の外灯を設置する基礎工事をしています。その他、トンネルのジェットファンのケーブル交換工事や太陽光パネルのケーブル設置などもありました。
現場によりますけど、雨の場合でも作業できる時はカッパを着ておこない、雷の場合は安全を第一優先にして現場はほぼ中止になります。当日中止の場合はその分の給与も支給されますし、お盆や年末年始の出勤の場合は出勤手当なども出るので、総支給額も他より良いと思いますよ。
その人に合った無理の無い仕事を
ただやっぱり、現場は綺麗なとこだけじゃない。
砂埃が舞うような作業現場や、車で近くまで行けない現場もあるので、その場合は荷物を背負って獣道を歩き続けるなど体力勝負の時があります。慣れないうちは正直倒れそうなときもありました。
そんな時は配置調整をして「この現場は大変だから3日作業したら、残りの日は気楽な作業現場にしよう」といった感じで、スケジュールを組んでいるので、体力的にキツイと感じることは少なくなりました。
ウチの会社にも体力がある人や無い人、暑さに強い人・弱い人がいますが、その人の負担を考慮しながら配置調整をしています。現場に穴が空かないように、また作業員が無理し過ぎないように調整し、その人にあった「無理の無い働き方」をしてもらっています。
その他、家庭の事情や長期出張が無理な人、高いところが苦手な人でも仕事を割り振れるので本人の希望は通りやすいですね。仲間同士で理解し合い助け合っているので、柔軟に対応できる職場だと思います。
送電線や太陽光、風力発電などの一般的なイメージは、レベルの高い技術や知識、経験などが必要だと思われがちですが、私をはじめメンバーも未経験で入社しています。
学生時代に「運動系の部活動をやっていました!」という、体力に自信がある子達はぜひ来てほしいですね。最初は大変だと思うかもしれないけど、色んな作業をしていくうちに確実に一人前の職人として成長していけます。

大切なことは現場の雰囲気づくり
私は若手社員を現場で注意するとき、言葉使いに気を付けています。例えば、テレビの芸人を見ればわかると思いますが、人を不快にさせないツッコミ方があるのですよ(笑)。注意してもすぐ笑いが起こるような伝え方を考えて、現場の雰囲気づくりを大切にしています。
また作業中はコミュニケーションも大事にしています。やはり色んな人が集まると多少なりとも不満は聞こえてくるので、そんな時は私がその人達の窓口になって、話を聞いて改善していくように心掛けています。双方のストレスが溜まらないように、お互いが理解できるように話していきますね。
現場の雰囲気づくりを意識するようになってから、若い子たちが定着して長く働ける職場環境になったと思います。
【苦楽を共にしたからこそ】の仲間
「遠方出張班」は長い時で二週間程度の出張になるので、現場に行くときは社用車の乗り合いで行きます。メンバーみんな仲が良いから、ワイワイ冗談を言い合ったりふざけたり常に楽しいですね。自然に運転する人はいるし「運転代わろうかー?」など相手を思い合える仲間たちばかりですね。みんなわんぱくで元気があって、気持ちが強くて熱い心がある人が多いです。
やっぱり一緒に働いたり出張したりすると、自然と仲間意識が芽生えてくるのですよ。苦楽を共にするみたいな。一緒にふざけたり助け合う事が出来る仲だからこそ、現場や職種が異なっていても、自然と連絡を取り合って情報共有をしたりと、メンバー全員が一致団結出来ていると思います。
ウチの会社は、公共工事など様々な工事を手掛けることが多いので、その分経験値があるメンバーが多いです。色んな現場を経験したからこそ視野が広くなっているので、業務の効率化案も出やすいです。例えば、元請けの現場監督さんが1人居て、その他は全て山協電気工業のメンバーで構成されるといった現場でも、現場監督さんから「作業効率を上げる案がないか」など聞かれることも多く、頼られている感じがしますね。また、風通しが良い職場でもあるので、どの現場でもコミュニケーションが取りやすく、自分の意見をしっかりと言える環境だと思います。

いつでもいつまでも全力投球
休みの日は、私の子ども(末っ子)が野球をしているのでその応援に行っています。将来、プロを目指しているみたいなので、思いっきり挑めるようにサポートしています。自分の子ども達には、将来好きな仕事ややりたい事を悔いなくやるように言っています。たとえ、全力でやって失敗したとしても「ここ(山協電気工業)がある!」と安心してほしい。そんな風に気持ちに余裕を持って取り組んでほしいです。
私自身も社会人野球2チームに所属していて、更に少年野球のクラブチームでコーチをしています。教え子達が「コーチ~!」と寄ってくるのが本当に幸せで、大会後のミーティングの時は、子ども達と一緒によく泣いてしまうので親御さん達から「コーチ、泣くなよ~!(笑)」とからかわれます。
実は会社の展望と言えば大げさですが、個人的に会社で野球チームを作りたいな!と思っています。野球に限らずチームワークを大事にしたスポーツは、ウチの会社には必要不可欠です。昔、社長とチームを作る話をしたのですが、その時は実現できなかったので、今度こそは野球チームを作れたら良いなと願っています。チームワークが必要なスポーツを経験することで、協調性やチームで行動する力を兼ね備えていけたらと考えています。
そして、ウチで働く人たちにはどんな時でも、自分と自分の家族や一緒に働く仲間たちを思いやれる人でいてほしいです。そんな想いの人達が、班長になって自分の息子世代に教えていく。そんな人材に育っていければ良いなと思います。今の子ども達世代、またその次の世代まで繋がっていければ良いですね。